親知らず、なんのためにあるの?

「親知らず」。きちんと機能することが少ないのに、そもそもなんのためにあるのでしょうか?実は、硬いものを良く噛んで食べていた古代は前から8番目の歯である親知らずもちゃんと使って食べていました。しかし、時が経つに連れ、調理された柔らかい物を食べるようになり、噛む回数が減ったことで顎が小さくなってしまいました。そして、ついには親知らずが生える場所がなくなってしまったのです。人間の進化の過程で、親知らずの存在意義が小さくなってしまったんですね。

 

4月は歓迎会やお花見など、楽しいお酒や食事の席が多い月です。しっかり楽しんだ後はしっかり歯磨きをして、健康なお口を保ちましょう!

親知らずの秘密(抜くべき?) (2)

抜かなくてもいい&残すことのメリットもあります

 

親知らずがまっすぐ生えてしっかり噛み合っているなら、ちゃんと使えている歯なので無理に抜く必要はありません。また、将来的に隣の歯が抜けてしまった場合に、ブリッジの土台入れ歯を安定させるのに役立つ場合もあります。

 

親知らずを抜くかどうかの判断基準は、これ以外にもたくさんあります。いずれにせよ、周囲の健康な歯への影響が心配ですので、「あれ、おかしいかな」と思ったら、なるべく早く私たちにご相談ください。

 

 

親知らずの秘密(抜くべき?) (1)

こんな時は抜いた方がいい&抜かないと危険!!

 

①智歯周囲炎で繰り返し痛む

智歯(ちし)とは親知らずのことです。智歯周囲炎は親知らずの周辺に細菌が感染し、腫れたり膿がたまるなどして、痛みを伴う病気。これが繰り返されると、やがては隣の歯が溶ける・顎にまで感染が広がる・口が開かなくなるといった症状を引き起こすので、抜歯が必要になります。

 

②むし歯や歯周病になっている

親知らずは奥の方にあってケアしにくいため、むし歯歯周病になりやすい歯です。治療をしても、結局ケアが行き届かず再発することが多く、歯周病は周囲にも広がっていくので、抜いてしまった方が良い場合がほとんどです。

 

③矯正治療をしている

矯正治療をしてせっかく歯並びがよくなっても、親知らずがあるとそれに押されることで、前方の歯の歯並びが再び悪くなってしまうことがあります。こうした場合は年齢や状態などを考慮して、早期に親知らずを抜くことがあります。