肺炎による死亡率が半分に!(2)

より丁寧なセルフケア

口腔ケアの基本は、まずはご家庭でのセルフケアです。まず一度、歯科医院で「歯磨き指導」を受けてみてください。今のケア方法が十分かつ適切かブラシ、フロスの利用などについて改めて確認することで、より清潔で安全なお口の環境を実現できます。

 

プロフェッショナルケアも必須です

そして、もう一つ重要なのは、歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルケアを受けていただくこと。細菌の膜であるバイオフィルムや、細菌の温床となる歯石は、どんなに丁寧にセルフケアをしてもできてしまい、歯科でしか除去できません。外出が困難な方も、訪問歯科などを活用して積極的にプロのケアを受けてください。

肺炎による死亡率が半分に!(1)

高齢者、要介護者に必ず受けてほしい「プロフェッショナルケア」

 

高齢者は飲み込む力や咳き込む力が弱くなるため、誤ってだ液や食べ物などが気管に入ることがあります。その時、肺炎を引き起こす口腔内の細菌も一緒に肺に入り、誤嚥性肺炎を引き起こすのです。 実は肺炎での死亡者の9割以上hは65歳以上であり、さらに高齢者の 肺炎の7割以上は「誤嚥性肺炎」です。

 

そこで大切になるのが、口腔ケアをしっかり行って、細菌をできるだけ減らすこと。老人ホームで歯科医師や歯科衛生士による口腔ケアを積極的に行ったところ、肺炎の発症数が4割減り、肺炎による死亡にいたっては半分に減ったという調査報告もあります。

ドライマウスをご存知ですか?(その2)

死因の№1⁉高齢者は十分注意を!

 

だ液が少なくなると、食べ物をスムーズに飲み込みにくくなります。すると誤って食べ物が気道に入りやすくなり、とても苦しい思いをします(誤嚥といいます)。さらにこの時、口の中で繁殖した細菌が一緒に肺に入り込み、肺炎を引き起こします。これを「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」といいます。実は高齢者の直接的な死亡原因のNo.1は肺炎であり、その多くはこの誤嚥性肺炎であるといわれています。