歯の本数と人生の豊かさ(3)

歯の本数は「認知症」や「転倒リスク」とも関連しています。「歯がまったく無く、入れ歯などもしていない人」は「歯が20本以上ある人(※歯がなくても入れ歯により噛み合わせが回復している人も含む)」に比べて、認知症の発症リスクが1.9倍も高くなるという調査結果があります。

 

また、「歯が19本以下で入れ歯をしていない人」は「20本以上歯がある人」と比べると、転倒リスクが2.5倍という結果も。転倒をきっかけに寝たきりになってしまう高齢者は非常に多く、「認知症」とあわせてここでも「健康寿命」と歯の本数との関連性が見えてきます。

 

高齢になって歯を失う原因の多くは「歯周病」です。歯周病は単に歯ぐきが腫れる病気ではなく、歯を支える骨を溶かしてしまう病気です。しかも自覚症状がなく進行するため「沈黙の病」ともいわれています。「気づいたらもう抜かざるを得なくなっていた…。」そうならないためにも、自覚はなくても必ず定期的に歯科でチェックすること。これは健康で長生きするためのとても大切な習慣のひとつです。

歯の本数と人生の豊かさ(2)

「健康寿命」という言葉を聞いたことがありますか?「健康寿命」とは「元気で健康に自立して過ごせる期間」です。豊かな人生を過ごすためには、単に長生きするだけでなく、「健康寿命」を長くすることが大切です。実はこの「健康寿命」にも歯の本数が関わっていることがわかってきています。たくさん歯が残っている人ほど「寿命」も「健康寿命」も共に長くなります。健康で長生きをするためにも歯はとても大切です。

歯の本数と人生の豊かさ(1)

皆さんは「8020(ハチマルニイマル)運動」という言葉を聞いたことがありますか?これはなんでもおいしく食事をするために「80歳になって20本以上の歯を保とう」という運動です。歯が多いことは、実は食事だけでなく、健康で豊かな人生を送れるかどうかにも深く関係しています。

 

お煎餅・お肉・イカなど、「歯ごたえがあるからこそおいしい」という食べ物がたくさんあります。しかし、歯が少なくなると、食べられるものがどんどん限られていきます。好きなものをおいしく食べられることは、豊かな人生には必要不可欠。歯は20本以上あれば不自由なく食事ができますので、まずは20本以上維持することを目指しましょう。